サブプライム向け住宅ローンとヘッジ・ファンド

サブプライム向け住宅ローンとヘッジ・ファンド

住宅ローンを原資産とする証券化商品をモーゲージ証券 Mortgage Backed Securities (MBS) と言い、原資産にはサブプライム向け住宅ローンも含まれます。

MBS の発行額は、1995 年の 185 億ドルから 2005 〜 2006 年の 5000 億ドル前後へと約 27 倍に急成長しました。

2006 年末時点の残高ベースでは、サブプライム向け住宅ローンを原資産とする MBS は約 8500 億ドルで、市場全体の約 15 % を占めています。

ヘッジ・ファンドは、MBS を組入れた債務担保証券 Collateralized Debt Obligation (CDO) への投資を拡大していました。

図のように、CDO では社債・ローン・MBS・資産担保証券 Asset Backed Securities (ABS) などを原資産として、優先劣後構造を付与した証券を発行します。

債務担保証券 CDO の仕組み
CDO の債券
債券の種類 格付け リスクとリターン
シニア債 AAA ローリスク・ローリターン
メザニン債 AA 〜 BB ミドルリスク・ミドルリターン
シニア債 なし ハイリスク・ハイリターン

2006 年末時点の MBS への投資額(CDO などを通したものを含む)は、以下の通りです。

MBS への投資額
投資家 金額
政府系機関 1 兆 0741 億ドル
商業銀行 9723 億ドル
海外投資家 9100 億ドル
投資信託 4450 億ドル
個人 3850 億ドル
ヘッジ・ファンド 2000 億ドル

サブプライム向け住宅ローン問題により MBS は価格下落が生じており、MBS の 1 割が毀損した場合、ヘッジ・ファンドの損失額は 200 億ドルとなります。

MBS の価格下落
格付け 下落率
AAA 〜 AA - 2 〜 7 %
A - 25 %
BBB 以下 - 50 % 以上