サブプライム向け住宅ローンとモラル・ハザード
サブプライム向け住宅ローンでは、三者のモラル・ハザードが指摘されています。
- ブローカー(仲介業者)
- 金融機関
- 格付会社
ブローカー(仲介業者)
アメリカには利用者に金融機関の住宅ローンを斡旋するブローカー(仲介業者)が存在し、「サブプライム向け住宅ローンの約 2/3 はブローカーを経由している」と言われています。
金融機関の代わりに利用者の信用調査や住宅ローンの申請手続を行って得られる手数料が、ブローカーの収入になります。
しかし、ブローカーがサブプライム向け住宅ローンの仕組みを十分に利用者に説明せずに契約させ、返済額が急上昇したときに不良債権化してしまう例が多く発生しています。
金融機関
住宅ローンは、以下の理由により証券化されやすい資産です。
- 企業や商業不動産向けのローンと比べて 1 件当たりの融資額が小さいので、リスク分散が図れる
- 担保となる住宅に利用者が住んでいるので、完済率が高い
プライム向け住宅ローンは連邦住宅抵当公庫(ファニー・メイ)などの政府系金融機関、サブプライム向け住宅ローンは民間金融機関が証券化しています。
2006 年にアメリカで組成された住宅ローンは約 2.5 兆ドルで、約 8 割が証券化され、そのうち約 1/4 がサブプライム向け住宅ローンです。
金融機関はサブプライム向け住宅ローンを証券化して販売してしまえば、リスクを投資家に転嫁できます。
格付会社
金融機関が住宅ローンを証券化する際には、格付会社が対象となる住宅ローンを精査し、投資家の参考になるように証券を格付けします。
しかし、金融機関からの手数料が格付会社の大きな収入源であるため、格付会社は延滞率を低く見積もるなど実際よりも甘い評価を下していたようです。
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